この記事でわかること
個人事業主にも関係する「償却資産の申告」について、何を申告するのか、期限はいつか、誰が対象になるのかを、地方税法と東京都主税局の案内をもとに説明します。毎年1月31日が期限で、年末年始の忙しい時期と重なるため、忘れやすい手続きのひとつです。
償却資産の申告とは
償却資産とは、土地と建物以外の、事業に使っている資産のことです。たとえば、パソコンや複合機、店舗の内装、機械、工具、器具・備品などが当たります。所得税の計算で減価償却費を経費にしている資産が、おおむね該当します。
償却資産には、土地・家屋と同じように固定資産税がかかります。そのための申告が「償却資産の申告」で、地方税法383条により、毎年1月1日時点で持っている償却資産について、その資産がある市区町村(東京23区は都税事務所)に申告します。
期限はいつか
申告の期限は毎年1月31日です。期限が土曜日・日曜日・祝日に当たるときは、地方税法20条の5により、次の平日が期限になります。
| 申告する年度 | 本来の期限 | 実際の期限 |
|---|---|---|
| 2026年度(2026年1月1日時点の資産) | 2026年1月31日(土) | 2026年2月2日(月) |
| 2027年度(2027年1月1日時点の資産) | 2027年1月31日(日) | 2027年2月1日(月) |
申告をもとに税額が決まり、固定資産税(償却資産分)は年4回に分けて納めます。地方税法では4月・7月・12月・2月中ですが、自治体によって月が違い、東京23区は6月・9月・12月・翌年2月が原則です。具体的な日付は、届いた納税通知書で確認してください。
誰が対象になるか
1月1日時点で事業用の償却資産を持っている人です。法人だけでなく、個人事業主も対象です。東京都主税局の案内では、利益が出ているかどうかに関係なく申告が必要とされています。該当する資産がない場合は、その旨を書いて申告するよう案内している自治体もあります。
一方、次のような資産は申告の対象になりません(東京都主税局の案内による)。
- 自動車税・軽自動車税の対象になる自動車など
- ソフトウェアや特許権などの無形固定資産
- 耐用年数が1年未満の資産や、取得価額が10万円未満で一度に経費にした資産
- 取得価額が20万円未満で、3年間で均等に償却する「一括償却資産」にした資産
反対に、30万円未満の資産を一度に経費にできる中小企業者の特例を使った資産は、申告の対象です。少額だからといって申告から外せるとは限らないので、注意してください。
税額と免税点
東京都主税局の案内では、税率は1.4%です。同じ市区町村にある償却資産の課税標準額の合計が150万円未満なら「免税点」未満となり、固定資産税はかかりません。ただし、免税点未満でも申告そのものは求められる場合があるため、申告書が届いたら、自治体の案内に従ってください。
注意点
- 申告先は、住所地ではなく資産がある市区町村です。複数の市区町村に事業所がある場合は、それぞれに申告します。
- このサイトの期限カレンダーでは、「償却資産」を「申告する」にすると、1月31日(休日なら次の平日)の申告期限と、固定資産税(償却資産分)の納期の月が入ります。
根拠
- 地方税法(e-Gov法令検索) 第383条(償却資産の申告)、第20条の5(期限の特例)
- 東京都主税局「固定資産税(償却資産)」
申告の様式・提出先・納期の日付は自治体ごとに異なります。最終的には、資産がある市区町村の案内で確認してください。